2013年12月29日日曜日

徳島SOGOにてハートランド様「夢のロールケーキ」販売について

昨日、社会福祉法人ハートランド様の徳島SOGO地下食品売場への1日デビューが無事終わりました。

本来の製造キャパを越えた1日100本近くのロールケーキを無事完売された結果となりました。

非常に嬉しい限りです。

今回のSOGO販売に至るまで、多くの方のご協力に支えられながら長い道のりがあったと思います・・・

「有田さんの営業経験からロールケーキの拡販をお願いしたい」

そんな山下理事長の一言から始まった今回のSOGOデビュー。

山陰地方の福祉法人で作ったお菓子が東京銀座へ出品されている事例を話しながら、その一言をどのように現実に繋げたら良いか迷いました。

それは今年の夏時期に初めてお会いしてホームページ制作に関わらせて頂きながら考えていたことでした。

ホームページのトップに「人の中に、街の中にHeart Land」というヘッドコピーと入れ替わって映すイラスト(西山欣子先生作)は、みんなの夢が大きく成長する様を描いたものです。

また「私たちの想い」のページにこめたハートランドStoryは、就労継続支援で働くメンバーさん達が社会から隔離されることなく、皆の愛情に支えられながら資本主義社会に同化し立派に成長していく願いを込めて制作しました。

そんな夢を現実に繋げることはなかなか難しいことです。

ホームページにロールケーキを全国配送できる通販ページを付け加えましたが、僕のリードがままならず停滞気味でした。

そんな状況下でも愚痴1つこぼす事無くネット環境を任せて頂いたハートランドさんに頭が下がる思いでした。

何とか皆の「夢のロールケーキ」を世に知らしめたい!!

幸運にもfacebookで25年ぶりに繋がった僕の百貨店業界の知り合いの方々が、その話を聞きすぐに動いてくれました。

ご紹介から電話をかけた相手は徳島から遠く離れた広島SOGOの地下食品売場の担当者でした。

「テナントとして出店ですか?催事希望ですか?販売人員や商品供給はどのようにしますか?」

遠路から連絡する僕に担当者は疑いを持ちながら電話ごしに質問されてきます。

言葉がつまった僕は「とにかく、このロールケーキを一度是非食べて頂きたいです!」
そんな強引なアポイントを取りながら、ハートランドさんに取り次ぎました。


まさか広島SOGOの取り次ぎが出来るなど夢にも思わなかったのは僕だけでなくハートランドさんも同じ想いでした。

アポイントの日まで夢と現実の狭間で揺れる葛藤は続きます。

「もし無理難題を言われたどうしたものか?」

「見知らぬ土地で土地勘もなく販売できるのだろうか?」ハートランドさん側からすると、小さな障害者施設に内在している様々な「矛盾」みたいなものが悲鳴を上げていました。

アポイント同日、広島へ旅する道中も「不安」との葛藤は続きました。

障害者施設の現実から遠路広島で拡販活動するイメージが、どうしても湧きづらかったのは僕も同行した担当者の方も同じ想いでした。

しかし当日SOGO担当者は僕達の不安を掻き消してくれるかの如く、快く迎えてくれました。ハートランドの担当者さんから熱意が伝わった瞬間でした。

「ハートランドが作り出したモノが百貨店に受け入れられた事が嬉しく、ただ嬉しくて」

ただそれだけで満足でしたのに、その話は同じ徳島SOGOにも伝わってくれました。


時を同じくして徳島SOGOでの営業は、広島SOGOよりは若干落ち着いた様子で話すことが出来たように思えます。

商談後、反応のない状況が続く中ハートランドさんから「やはり障害施設の作るモノに問題があったのだろうか?」など不安な声も漏れてきました。

しかし徳島SOGOの菓子担当者様は以前よりマルシェでロールケーキの存在を知っており商談後も密かにお店まで視察に来ていた様です。

「この暮れの年末商戦に是非出店してみては如何ですか?」

幸運にもそんなありがたい言葉をかけて頂けたのは徳島SOGO側からでした。


それから昨日までの間、ハートランドさんの夢への努力は惜しみなく注ぎ込まれました。

通常制作キャパの倍以上用意されたロールケーキは1日の販売期間にも関わらず完売されました。

完売の瞬間、Apple Sweets工房で頑張るメンバーの女の子の目から零れ落ちる涙が止まりませんでした。


今後、彼ら彼女たちの「夢」は更に膨らんで行くことと思います。

その「夢」がロールケーキ屋でも良し、お弁当屋でも良し、その他なんでも良いと思います。

「人が人の作り出したモノ・サービスを買い求める瞬間には、信頼がある。」


就労継続支援事業所という枠の中で社会復帰する為に日々努力し、自分達の存在場所を認識できた瞬間でもあったのではないでしょうか?

そしてハートランドという社会福祉法人を一から作り上げた山下さんのこれまでの血の出るような苦難な努力があったからこそ成し得た業ではないでしょうか?

普通でない状況を、普通以上に押し上げる方法は

ハートランドに集まったメンバーが互いに助け合い、メンバー一人一人の「良さ」を認め尊重する山下さんやスタッフの方々、そしてハートランドを温かく見守る人の人情が調和して出来る事だと思います。

僕は今回、その夢のお手伝いが出来て、とても幸せです。
まだまだ僕が知らないハートランドさんのサブカルチャーとしての茨な道があると思います。

それでも僕達一人一人の小さな力が少しでも勇気と知恵を与える兆しとなるなら、惜しみなく協力していきたいと思います。

頑張ってください!!いつも応援しています。


PLUS.a   有田

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